映画「靖国 YASUKUNI」を考える 国立市議会議員 板谷のり子
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2008 年 4 月 11 日    
映画「靖国 YASUKUNI」を考える
〜人と人とがかかわりかうこと〜
 ここ最近、映画「靖国YASUKUNI」が話題になっています。正直なところ、その手のドキュメンタリーは苦手です。しかし、監督は李纓さんという戦後生まれの在日20年の中国人です。私たちは、やっぱり目をそむけてはいけないことには敏感にならなくてはいけないと思うのです。戦争を体験していない彼が、この映画でどんなメッセージを発信しているのかを、加害者であった国に生まれた一人として、しっかり見なくてはいけない義務があるだろうと考えるからです。
 世間には、右寄りの考え方の人も左寄りの考え方の人もいます。誰もがそれぞれに思想を持っていて、それを自由に発言する権利を有しています。憲法は、これを保障しています。ところが、日本という社会は、とても不思議で、波風を立てまいとする国民性からくるのか、民族の根源にかかわることや戦争に関する話をするときに、肝心な部分を避けようとする傾向があるようです。「思想」は罪悪ではありません。宗教の自由があるように、思想も自由に語ることのできるテーマであらねばならないことなのに、わざと蓋をして生きていく、なんと不自由なことでしょうか。そんなことには、敏感に自主規制をする一方で、日常生活における些細なことで、他者を傷つけたりすることに鈍感だったり、なにか矛盾を感じてしまう今日この頃です。
 政治的な背景があったのかなかったのかは、わかりませんが、現在、この映画は、多くの映画館の自主規制により、上映が危ぶまれています。
 どんなことがあろうと、表現の自由は守られるべきものであり、それを暴力でどうにかしようとする行為は許されるものではありません。しかし、現実には暴力に至らないまでも、そうした行為を予測して回避しようとすること自体、暴力を許したことになってしまうのではないでしょうか。
 職業柄、怖い思いも時にはありますが、それを恐れて何も発言できないようでは、仕事になりません(笑)。人は、口も耳もありますから、きちんと話し合いで解決することが、理想的な方法だと思います。なにより、子どもたちには、分かり合うための根気強い大人の姿を、きちんと見せていきたいものです。
 映画「靖国YASUKUNI」は、日本人すべてが、自国のしてきたことと真摯に向き合うためのメッセージだと思うのです。
 



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