権利について考える 国立市議会議員 板谷のり子
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2004 年 4 月 16 日    
権利について考える
〜子どもの権利条例を〜
 誰もがみな、子ども時代があって大人になっていく。これは当たり前のことなのに、自分もかつては子どもだったことを、人は忘れてしまうのでしょうか。私は子どもの虐待のニュースを耳にするたびに、「子どもが嫌いな大人が増えているのではないか」と悲しい気持ちにさせられます。携帯のメールに夢中になっていて子どもが呼んでいても全く相手にしない、自分の趣味に夢中になるあまり、子どもを放っておく、食事はつくらず、夜も家にいないのでは、小さな子どもはたまりません。そんな時、父親はどうしているのでしょう。子育ては、母親だけの仕事ではないと思います。しかし、また離婚している人の多い現実にも驚かされるのです。
虐待で死なないまでも、まさに、子どもたちにとって受難の時代です。ネグレクトも虐待のひとつなのですから。
 以前TVで放送された、学校改革で有名な浜之郷小学校の大瀬校長先生が生前、「子どもたちが1番望んでいることが、わかりますか」と先生方に問う場面を、私は、時々思い出すのです。「自分を見て」子どもは、みんな自分の存在を認めてほしいのだというような内容のお話だったと記憶しています。人に対する思いやりや愛情は、まず自分自身を愛せなくては持てないものです。子どもは、大人の大きな見守りの中で、心を成長させていくのです。
残念なことに、今の時代は、子どもをおおらかに見守るという意識が、親にも社会にも足りない気がします。
 私たちは、各自治体に子ども権利条例を策定させようと考えていますが、いまだに「子どもに権利など要らない」などという大人がいることは、嘆かわしい限りです。
子どもの権利が奪われているのは、何も戦争が起こっている国の子どもたちばかりではありません。親に愛情をかけてもらえない子ども、クラスで孤立している子ども、学びたくても学校に行けない子ども、子どもの抱える問題は千差万別です。大人の心の病が、子どもの健やかな育ちを阻害しているのだと、私は感じています。
 かく言う私も、20年前は、悩める若い母親でした。育児書を、片っ端から買い求めマニュアル母さんになるところでしたが、地域が私を孤立させなかったので救われたのだと感謝しています。いま、若いお母さん方が、子育てをしながら抱えている悩みをしっかりと受け止める場が、必要だと思います。国立市では、子ども家庭支援センターがスタートし好評ですが、これですべての問題が解決するわけではありません。子どもたちが、将来どんな社会をつくっていくのか、今、私たちは大人の責任で、子どもたちの育つ環境を整えなくてはなりません。そのために、行政の支援のしくみと子どもの権利条例は、車の両輪になるだろうと思うのです。



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