こころのノート 国立市議会議員 板谷のり子
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2004 年 2 月 27 日    
こころのノート
〜みんな、もっと危機感を持とうよ!〜
 今年は、例年より春の訪れが、早いのでしょうか。国立駅のホームから見える早咲きの桜が人々の心を和ませています。「心」と言えば、子どもが小中学校に行っている保護者の方なら、皆さんご存知の「こころのノート」という道徳の教材があります。以前、一般質問で述べたように私は、道徳教育そのものを否定してはいません。しかし、残念ながら、今の道徳はとても危険な洗脳教育になっています。
 先日、第22回三多摩自治体学校の特別講座で、東京大学の小森陽一さんの講演をお聞きしました。この中で、実にさまざまな「次のステップへの国家的複線」が隠されているかを、改めて考えさせられました。小森さんは、低学年向けの「こころのノート」の一例を挙げて、子どもの心の中の「うそ」や「ひみつ」を「罪悪」と感じざるをえないような導き方をしていることを指摘しています。嘘をつくことは、確かにいけないことかもしれません。しかし、心の中に誰しも一つや二つ、人に言えないことを抱えているものです。内緒にすることを規制するなら、これは人権侵害にあたります。
 「憲法9条があったからこそ、『お国のために人殺しをしなさい』と教育しなくてもよかったのだ」と小森さんは、おっしゃいます。しかし、今政府は、教育基本法を変えようとしています。イラク派兵問題から、いきなり憲法改正では国民が納得しませんから、段階を踏み、順に法改正をしていくつもりなのでしょう。この春、都立高校の卒業式に向けて、都教委は、日の丸・君が代に関して、こと細かな通達を出しました。日の丸の掲揚の仕方から君が代の歌い方まで「どうして、こんなことまで?」と思うような内容の通達です。
 まず、国民の個人情報をすべて掌握し、次に教育現場で子どもと教員への管理を強化する。従わないものは、非国民扱いされ、差別意識が生まれる。子ども社会だけでなく、大人社会にも差別が、いじめが、当然の如く行われる。「そんな話は、ありえない」と笑えますか?
すべては、1本の線でつながるのです。私は、こうしたことに危機感を抱かざるを得ないのです。
 この春、次男が都立高校を卒業します。世界史の先生が通達のことを自嘲気味に「仕方ない」と語ったそうです。今、まだ縛られるもののない幸せな彼は、卒業式にどんなピースリボンでアピールしようか、思案中です。



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